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6億年前 |
生物進化の過程で、脊椎動物の原型である脊索動物ホヤの一種に、エンド・カンナビノイドシステムが備わる。 |
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3400万年前 |
被子植物双子葉類バラ目アサ属アサ科Cannabissativa L. の野生種が発生。 |
原 始 |
BC
8000頃 |
麻縄がこの頃には使われていた。
※ 福井県鳥浜遺跡から麻縄が発掘されている。 |
BC
2300頃 |
中国で世界最古の医学書に記載(『神農本草経』2~3世紀)。 |
BC
100頃 |
中国で麻から紙がつくられる(『後漢書』)。現存する世界最古の紙とされる。 |
古 代 |
800頃 |
世界各地で麻の栽培・利用が広がる。
※ 世界各地の遺跡からこの頃の麻繊維、種子などが発掘され、東大寺正倉院(奈良県)に麻紙が遺されている。 |
中 世 |
1450 |
グーテンベルグが活版印刷を発明。麻紙の聖書を出版する。 |
1492 |
麻製の帆やロープを使ったコロンブスの船が米国に到着。大航海時代の帆船用にヨーロッパ、ロシアで麻栽培が盛んになる。 |
近 世 |
1753 |
スウェーデンの植物学者リンネがカンナビス・サティバを分類。 |
1770 |
蒸気機関の発明により、麻製の帆やロープの需要が減っていく。 |
1842 |
アイルランドの医師であるO'Shaughnessy がイギリスの医学雑誌で麻に関する研究を発表。 |
1850 |
カナビスが米国薬局方に追加(1915年まで医薬品として一般流通)。 |
近 代 |
1910 |
メキシコ革命によりメキシコから米国に移住者が流入し、娯楽使用の習慣を米国社会に導入。 |
1914 |
米国でハリソン法が成立し、マリファナの使用を犯罪として定義(1929年の法改正により、常習性のある麻薬として大麻植物やその含有物、派生物等を規定)。 |
1924 |
第二回国際アヘン会議で初めてインド大麻(薬用型の品種)を規制する条約ができる。 |
1930 |
フォード・モーターズがヘンプを使った自動車研究を開始(後1941年に土に還るオーガニック・カーとして発表)。 |
1937 |
米国でマリファナ課税法が成立し、実質的に栽培禁止となる。 |
1941 |
戦時中の米国では軍需のため一時的に栽培を解禁。 |
現 代 |
1945 |
米国GHQは、日本に対して大麻の全面禁止の覚え書きを発行。その後の交渉により1948年に大麻取締法が制定され、日本国内での麻栽培は免許制になる。 |
1961 |
国連麻薬に関する単一条約が採択され、産業用を除く大麻植物が規制対象に(1964年に日本は批准)。 |
1964 |
イスラエルでマリファナ成分THC(テトラヒドロカンナビノール)が発見される。 |
1970 |
ヨーロッパ共通農業政策において亜麻と麻の補助金規制枠組みができる。欧米発のヒッピーカルチャーと共にマリファナ文化が世界的に普及。 |
1971 |
向精神薬条約が制定され、THCが規制物質となる。 |
1973 |
オランダで大麻植物の個人使用を非犯罪化。 |
1990 |
体内にあるエンド・カンナビノイドの発見により、カンナビノイド受容体CB1、CB2を発見。 |
1993 |
イギリスで産業用ヘンプの栽培を開始。1994年にオランダ、1996年にドイツ、1998年にカナダで規制緩和が敢行される。 |
1996 |
米国カリフォルニア州で医療用大麻を住民投票の賛成過半数により合法化。 |
2000 |
EUの規則で産業用ヘンプの品種の定義がTHC濃度0.2%以下となる。 |
2005 |
イギリスGW製薬が大麻植物由来の医薬品をカナダで発売。 |
2011 |
カナダで繊維型および薬用型品種の全ゲノム解析のドラフトを発表。 |
2013 |
ウルグアイで、嗜好用大麻が世界で初めて合法化。米国CNNの医療番組で医療用大麻、とくにCBD(カンナビジオール)が有名になる。 |
2014 |
米国で産業用ヘンプの栽培を再開。
米国コロラド州、ワシントン州で嗜好用大麻が合法化。 |
2016 |
WHO(世界保健機関)が国際条約の大麻の麻薬指定の手続きが正式ではなかったと表明。 |
2018 |
カナダが先進国で初めて嗜好用大麻を合法化。 |